Ai NIKKOR 50mm f/1.4は修理、カビ取り清掃はできる?整備料金は?

Ai Nikkor 50mm F1.4 は、開放からしっかりとした描写を見せるレンズですが、前群にカビが発生しやすい傾向があります。年数を重ねた個体では、カビが表面だけでなくガラス面をわずかに浸食してしまうこともあり、清掃後も点状の跡が残る場合があります。描写全体に大きな影響を与えないことが多いものの、レンズとして気になる部分ではあります。

今回お預かりした個体は、前玉に強いカビが出ており、拭き取ると改善は見られましたが、いくつかの浸食跡が残っている状態でした。前群ユニットを分解したところ、内部の曇りは深刻ではなく、通常の撮影では大きな影響は出ないと判断しています。

ここからは、このレンズでよく見られる不具合について、今回の症状を交えながらお話ししていきます。

目次

nikkor 50mm f/1.4でよくある不具合やトラブル

前群のカビ

Ai Nikkor 50mm F1.4 では、前群のカビが最も目立ちやすい症状です。強いカビはガラス面を浸食し、清掃後も点状の跡が残ることがあります。今回の個体も、清掃で大部分は改善しましたが、いくつか浸食跡が残りました。

後玉のカビ

後玉にもカビが生えやすく、こちらは逆光耐性やコントラストに影響が出ることがあります。点状のカビや薄い曇りが広がるとフレアが増えます。今回の個体では軽度で、清掃後は実用上問題のない状態になりました。

前後群ユニットの軽い曇り

湿気の影響で前後群の内部に曇りが発生することがあります。深い曇りでなければ描写への影響は小さく、今回の個体は軽度で、通常使用には支障のない範囲でした。

ヘリコイドのグリス劣化

Ai Nikkor 50mm F1.4 では、ヘリコイドのグリスが年数とともに“スカスカ”になり、トルクが抜けたように軽くなってしまう個体が多く見られます。本来の手応えが失われると、ピントリングの操作感が不安定になり、微調整もしづらくなります。その場合はグリスを落としてから適正量を詰め直し、トルクを整えることで、本来の滑らかな操作感に戻すことができます。

Ai Nikkor 50mm F1.4の修理・カビ取り清掃はできるのか?

レンズのカビ取りは「どこまで進行しているか」によって、仕上がりが大きく変わります。表面に留まる軽いカビであれば、清掃によってほとんど跡を残さず整えることができます。一方で、長い年月をかけて根を張ったカビはガラスの表面をわずかに浸食してしまい、清掃しても点状の跡が残ることがあります。

前玉・後玉ともに、清掃で改善できる範囲であれば丁寧に処置します。ただし、深い浸食がある場合は完全に消すことはできません。それでも、清掃によって光の抜けは良くなり、実撮影では大きな支障が出ない状態に仕上げられることが多いです。

内部の曇りやヘリコイドのスカスカした操作感についても、分解して適正な処置を行うことで、実用として安心して使える状態まで整えることができます。必要以上に手を入れず、レンズの状態を見ながら無理のない範囲で仕上げるよう心がけています。

カメラレンズ内のカビ取り除去修理の料金一覧

当社かもめカメラは、全体修理をお受けしております。以前は以下に具体的な金額を入れておりましたが、料金個々の状況により、上記よりも安くなる場合もあれば、そうでないケースもあります。それでここに価格は個々にお見積りさせていただくこととしました。誠実なお見積りを心がけておりますので一度お問い合わせください。

レンズの一般クリーニングお尋ねください
シャッター羽根分解整備+2,500円~
絞り羽根分解整備+2,500円~
ヘリコイド分解グリス交換整備+4,000円~
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