ローライ35の絞り羽根は、前面についているダイヤルを回すことで希望の絞り値に変化させることができます。このダイヤルを回しても絞りの羽根の大きさが変化しないとご相談を受けることがあります。それほど多くないのですが、大抵は原因が同じです。
このページを読むとわかること【FAQ】
- ローライ35(Rollei35)の絞り羽根はなぜ動かなくなることがあるのですか?
-
絞り羽根自体をメンテナンスしなければならないケースと、絞りダイヤルとの連携部品の組み込みを設置しなおさなければならないケースがあります。羽根がおかしくなっているときは、経年や湿度による劣化です。連携部品の組みなおしの時は、前に修理した方の組み込みミスか油切れです。
- 絞り羽根が動作しない時は故障原因は特定できますか?
-
前板分解して、判断すれば組込みか、絞り羽根かは判断できます。
- 絞り羽根の不具合は直せますか?
-
ほぼお直しできます。ただ羽根の劣化がひどい時は部品交換になります。その場合は部品が当店にあるかになりますので、お問い合わせください。
絞り羽根のダイヤルを総割いても羽根が動かない主な原因2つ
①絞り羽根の部品が錆て動作しなくなっている

ローライ35はの絞りユニットは上記の写真のような構造になっています。
絞り羽根には2つのガイドピンがついており、それぞれが本体側の穴やスロットに収まることで、羽根の動きが制御されます。いわば「オス(ピン)」と「メス(穴)」の噛み合わせ構造で、回転運動を確実に案内しています。
この接続部分が経年と湿度でさびてしまうことあり、いくらダイヤルを回しても絞り羽根が変化できなくなっていることがあります。

②絞りダイヤル周辺の組み込みの不具合

上の写真のピンセットで示した部分が、絞りダイヤルと、絞り本体に指令を伝達する最初の部品です。ここを押すと、写真の上のいろいろなアームが動作して羽根を動かします。
この組込みを間違えている個体が時々あり、絞りの開閉がうまくいかなくなっていることがあります。
ローライ35(Rollei35)絞りの故障は修理は可能?
羽根の錆の場合は、錆を落として潤滑剤を添付して動作がうまくいくことがあります。それでもダメな時は交換になります。
【整備内容】
- レンズユニットを後部留めビスを抜いて取り出す
- ユニットを分解しシャッタ羽根部分を分解
- さらに奥の絞り羽根部分を分解
- 絞り噛み合わせ構造部分を慎重に取り外す
- 錆を除去し再組立てし機能するかテスト
- 不具合が起きれば、羽根の交換かユニットごとの交換
組み込みの不具合の時はそれを調整すればお直しができることがあります。この修理は全点検整備の扱いになることが多いです。それぞれのケースに寄りますのでお気軽にお問い合わせください。
